我らのガボン日記 ー臨床検査技師編ー

青年海外協力隊としてガボンで輸血医療向上を目指す臨床検査技師の日記

2019-01-01から1年間の記事一覧

2019年の終わり

2019年、あっという間でした。 振り返ると、主に血小板ばかり作っていた1年でした(笑) おかげで世界中の日本人で誰よりも上手に全血から血小板製剤を作製する自信があるほどに成長しました。いやむしろ、世界でTOP3に入るくらいに上手く作れる自信があります…

ガボン国立輸血センター⑤-製造部門part1-

今回からは私の主な活動領域である製造部門についてお話します。 それはそれは多くの時間をここで費やしていて、一番詳しい部門なので複数回にわたって書いていきます。 今回は、設備や勤務体制などを説明します。 --- 今後の予定 --- ①(今回) 設備 ② 赤血球…

新隊員さんへの荷物情報

新隊員さんがガボンへ向けて荷造りをしている真っ最中だと思うので、今後の隊員さんの為に持ってきてよかった物、不要だった物情報を書いていきます。 ずらずらと長いので、ご了承くださいませ。 衣・食・住・職・医薬美容・電子機器のジャンル別で記載して…

ガボン国立輸血センター④ −感染症検査部門-

前回の血液型検査に引き続き、ラボについてお話します。 2つ目のラボは「感染症検査(Sérologie)」です。 献血された血液は、血液型検査の他に、感染症の検査を実施します。 この感染症部門ですが、私はここではあまり活動していません。私が感染症検査系の…

ガボン国立輸血センター③ -血液型検査部門-

今回は献血された血液がどうやって検査されているのかをご紹介します。 先に謝りますが、今回は専門的な内容になっています。 初めて聞く内容満載だと思いますが、 これが輸血を扱う検査技師の世界と思って、 別の世界を覗く感じでどうぞ(笑)。そして技師の…

ガボン国立輸血センター② -献血part2-

前回に引き続き、献血部門についてです。 ⑤ 採血 医師の問診でOKを貰うと、いよいよ採血です。 採血の部屋の様子はこんな感じです (最近椅子が新しくなりました) (ありがとうドナーさん!) 採血は全血のみで、量は最大で450ml(日本は400ml)。 日本のような…

ガボン国立輸血センター①-献血 part1 -

今回からシリーズでガボン国立輸血センターの詳細をお話します。 ガボンの献血と輸血の詳しい仕組みを日本人で初めて(多分世界でも初?)公開していきます。 これを見て、このセンターでの活動に興味を持ち、私の次の2代目のJICAボランティア隊員になってこ…

ベナン旅行②-ガボンとの違い-

先週に引き続き、ベナンのお話。 今回はベナンとガボンの違いです。 どちらも同じアフリカだから大体同じようなものだろうと思っていましたが、そんなことはありませんでした。 まずは目で見て分かる違いから。 ① バイク ベナンに到着して少し歩いて気が付い…

ベナン旅行①-奴隷の歴史-

1か月ぶりの更新になりました。 元気にやっております。 先週、任国外旅行でベナンへ行ってきました。 それはそれはもう、同じアフリカとは思えない様々な経験を得た貴重な時間となりました。ので、今回と次回はこのベナン旅行について2本立てでお話します…

ガボンで健康診断

お久しぶりになってしまいました。 最近、出身大学の広報(WebマガジンHIROMAGA)に私の活動を載せていただきました。 素敵にまとめて頂き、嬉しい限りです。 www.hiromaga.com ありがたいことに応援の言葉を沢山もらい益々元気をもらって活動をしています。…

子どもの数

ご無沙汰してしまいました。 日本はそろそろ祭りが始まりますね。 青森っ子の私は、ねぶた祭が恋しいです。ラッセーラー言いながら跳ねたいです。 今日はよく聞かれることについてお話します。 ガボンでは知らない人と会話をする機会がよくあります。 その相…

忘れん坊

青年海外協力隊が活動する配属先には必ず、「カウンターパート」というボランティアの補助をする現地人の職員がいます。 活動の相談役、報告書の修正役、そのほかのお助け役、簡単に言えば公式な相方です。 配属先によってはこのカウンターパートは協力的だ…

まさかの食中毒

海外、とくに途上国では食中毒はつきものです。 自分の健康は自分で守るために、青年海外協力隊になる前の70日間の訓練では健康に関する講座があります。 そして検査技師である私は、その70日間の訓練の前にも「マラリア技術補完」という講習をうけ(しかも…

勝負のその後

なぜ今なのだ!!!!!!! というほどに一挙集中でやることが山積し、これは働き方改革が必要だと思い今日は自主休業をして家で作業に集中したのでついにブログを書けます。 前回書いた、試薬底を尽きた事件の翌日から血小板を作り始めました。 「だから試…

勝負

日本への一時帰国でブログを宣伝したことにより、サイトへの訪問者数が急増し、嬉しい限りです。ありがとうございます。 がんばって書きますね~。 今日6月11日は突如舞い降りてきた勝負の日でした。 ガボン国立輸血センターでは、献血者と患者さんともにRh…

一時帰国しました

一時帰国を終えて昨日ガボンに無事戻りました。 いや~、あっという間の17日間でした! 今回の帰国の目的である学会も無事に、しかも有意義に終え、 学会前には福岡と熊本で母と旅行して、 学会会場と青森では会いたい人たちに会え、 髪も切って染めてリフレ…

血小板製剤作製-血小板の塊-

宣言通り、更新しました。 いぇーい。 血小板作製で出現した次の問題、 「血小板の凝集塊が出てくる」 ということです。 凝集…塊…? という感じすよね。 もわもわしたこの塊のことです。 簡単に説明すると、普段は一つ一つ離れてふらふらしている血小板が、…

血小板製剤作製-赤血球をどう減らすか-

前回の更新からかなり経ってしまいました… たんげ忙しかった、いや進行形で忙しいです。 この忙しさの諸悪の根源にもいつか触れます。 さて、以前書いた血小板製剤の作業工程見直し。 あれから2か月以上が経ち、ついにほぼ完成という形になりました。 ブログ…

ランバレネへ!

血小板製剤作製の作業とその他諸々が忙しく、更新できませんでした。 が、元々予定していた小旅行を無事に楽しく終えて帰ってきたので、今回は記憶が新しいうちにそのことについて書きます。 3泊4日の日程で、ガボンの地方都市ランバレネに行ってきました。 …

血小板製剤作製-スワーリング記念日-

ガボン国立輸血センターで作製している血液製剤には、 赤血球製剤、凍結血漿製剤、そして血小板製剤の3つがあります。 今回はこの血小板製剤にまつわる話第1弾をします。 血小板製剤はその名の通り、血小板を多く含んだ製剤のことをいいます。 白血病の患者…

隊員総会

少々遅くなりました、 今週は同期リレーブログの担当をしたので、そちらをどうぞ! gabonjocv2018.hatenablog.com あと、今週、とてつもなく楽しい充実した活動となっています! 寝ても覚めても血小板の事を考えまくる日々を送っています。 これがもう、、、…

驚いたことシリーズ4

もう7ヶ月がすぎ、正直驚かなくなったことが多いのですが、初心に返り驚いたことシリーズです。 『 洗濯ものの干し方 』 洗濯ものは、つるして干すのが当たり前と思っていましたが、 どうやらここでは違うようです。 直置き(国旗も干してある) 屋根干し(…

リゾート

休日に日帰りでガボンのリゾート地Pointe Denisにボランティア仲間とJICAの調整員さんと行ってきました!!! ガボンに着いてから7ヶ月、初めて首都を出るのでわくわく。 ↓ 乗る船 船を押すのは人力 朝9時半の船に乗って出発 中国人の団体と一緒になりまし…

ガボンの献血

青森県の大先輩OV隊員が楽しみにしてくれているとFacebookで紹介していただいたので、再びやる気が溢れ始めました。 定期的にやる気を注入してくださる皆さんに感謝メルシーです。 今日はガボンの献血についてお話します。 その前に、日本の献血について触れ…

私の活動先

私が活動しているのは、 「ガボン国立輸血センター」 というところです。 こちらが、私の職場 ↓ 首都の中心にある大学病院の横に位置し、 周辺には政府機関がたくさん、大手企業、ガボンで一番高いホテル、などなど ガボンの霞が関と丸の内的な感じなところ…

奇跡!!

少々忙しくて更新が遅れました。 んでもって、今回短いですが面白いことがあったのでそれを書きます! ガボンの外食には、 イメージのつく様なレストランの他に、 屋台的な感じで道路の横に店をひらき、 炭火焼いた熱々の肉や魚、 米やマニョック(キャッサ…

クーデター

2019年1月7日早朝、 恐れていたことがついに起きました。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 朝起きたときから、外では「パンパン」「ドーン」と何度も鳴っていました。 「銃声...?」 「いや、まさかね...ウォーキングデッド(ゾンビものの海外ド…

クリスマスと正月

Bonne Année !!! あけましておめでとうございます!!! クリスマスと新年をガボンで迎えました。 人生で初めて迎える 雪のない、熱いクリスマスと正月。 まったく年末感がありませんでした! 雪と気温と年末年始のテレビ番組がもたらしてくれる 正月感のありが…